Vol.75 2016年3月20日
自分が考えていること、言っていることや書いていること。
二転三転する。いや五転六転(こんな言葉はない)する。
適切なのか。的を射ているのか。
現実の多様な因果や相関を理解したものなのか。
中長期の視点を踏まえたものなのか。
ある程度のところで、手を打つ(割り切ろう、仕方ない)。見切る。限られた合理性(限定合理性)の中で私は生きている。
何の疑いもないかのよう言い切る習い性には用心した方がいい。
理性をすでに喪失してしまっているかもしれない。
「朝ふと目がさめて自分の言っていることに不安を感じる。この不安な気持
ちが理性と呼ばれるものの実体ではないだろうか。ところがその不安、心配
疑惑を取り去ってしかも理性らしい頭の働かせ方をすると観念の遊戯といっ
たものになる。」
岡 潔(2006)『春宵十話』光文社 p.102