コラムB 成果を出すまで終われない 産(売)みの苦しみ

Vol.60 2014年1月26日(日)
 エッジの効いたコンセプトを有する製品・商品、サービスを売る際の定石には以下のようなものが
あります。
 ●「想定している顧客が”ピン”とくる価値」をフレーズ化する。
 ●そのフレーズを”ピン”と感じると見込んだ方々(これらの方々を一般にはターゲットと言います)
    に、”ピン”と感じてもらえる方々がある一定程度に増えるまで(ビジネスとして成り立つ売上規模
    に達すると見込めるまで)PRし続ける。

edge
 1  (刃物の)刃 (⇒blade )
 2 [単数形で] (刃の)鋭利さ, 鋭さ; (欲望・言葉などの)激しさ, 鋭さ, 痛烈
 3 [単数形で] 強み, 優勢
concept
  概念, 観念, 考え; 構想, 発想, コンセプト
phrase
 1 〔文法〕 句
 2 成句, 熟語, 慣用句, 決まり文句
いずれも、「新英和(第7版)・和英(第5版)中辞典 株式会社研究社」より

 フレーズは、”ピン”と感じると見込んだ方々がPRへどう反応しているかを観察しながら微修正を繰
り返します。PRは、「この手がだめならあの手を」、「あの手がダメならこの手を」とあらゆる方法
で、しつこくしつこく、ズーと、繰り返します。

 キーワードは以下の通りです。
 ・修正を繰り返す
 ・あらゆる方法で
 ・しつこくしつこく
 ・ズーと

 産(売)みに際してはいろいろな苦しみがありますが、それらの最たるものは、私の経験に限って
言えば、これら − 修正の繰り返し、あらゆる方法で、しつこくしつこく、ズーと − です。

 売れるか売れないかわからない中、次の一手を考えて打ち、またその次の一手を考えて打ち、また
また・・・・・・・。際限(期限)がない苦しさです。成果を出さなきゃ終われない・・・。この苦しさは経
験した方でないとなかなかわかり難いかもしれません。

 「ズーと続けることが売るためのキーワード?科学的じゃない。たんなる精神論だ」と思われる方
もいらっしゃるかもしれません。

 その通りです。科学的ではありません。精神論です。しかし、ズーと続けるしかありません。科学的
であろうがなかろうが、精神論であろうかなかろうが、”しつこくやり続ける”ことが、エッジの効いた
コンセプトを有する製品・商品、サービスがブレークスルーするうえでの重要なポイントのひとつであ
ると私は経験則上信じています。

 「じゃあ、やり方を変えよう」「やり方?」「ああ、ルアーがだめなら思い切って、エサ釣りにしよう。
それもちょっと変わったやり方だ。やり方は色々ある」

阿部夏丸(2011)『父のようにはなりたくない』講談社pp.200
父のようにはなりたくない (講談社文庫)←click!ひらめきAmazonロゴ小

三人目の青年ハルは、ビジネス・スクールに行きつく前からマネジャーだった。彼は本能的に企業

経営の本質をつかんでいた。それは彼が勉強にはげんだからではなく、ひとつの対応がうまくいかな
かったらつぎの対応を、そしてまたつぎの対応を……目標に達成するまで試み続けたからである。そ
れが“経営する”ということなのだ。
ハロルド・S・ジェニーン、A・モスコー、田中融二(訳)(2004)『プロフェッショナルマネジャー』
プレジデント社pp.119
プロフェッショナルマネジャー←click!ひらめきAmazonロゴ小
 

 「またダメだった。次はどうだろうか・・・」と不安な方が今この瞬間も日本には大勢いらっしゃると思
います。その不安を払拭するには、「このやり方がダメだったらあのやり方で。あのやり方がダメだっ
たらそのやり方で」と腹をくくるしかありません。「きっといつか・・・(うまくいく)」と信じるしかありません。

 一人のコンサルタントとして、ビジネスマンとして、実務家・実践家として、「ピンを作る、それをPR
する、そして売上として結実させる」ために”ズーと(しつこさ)”は大切にし続けたい思います。

ピン(pinta ポルトガル 点の意)
@カルタ・采さいの目などの1の数。
Aはじめ。第1。最上のもの。
[株式会社岩波書店 広辞苑第六版]

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