私が人材育成サービスを企画、提供するにあたって大切に考えていることを5つ述べさせていただきます。
1.人材育成(研修)の目的・目標の明確化
2.カスタマイズへの挑戦
3.教材は実際(現実)の経営課題・業務課題
4.人材育成関連機能の連動による相乗効果の発揮
5.有能なサポーター(支援者)
1.人材育成(研修)の目的・目標の明確化
「人材育成(研修)サービスの企画・提供にあたっては人材育成(研修)の目的・目標の明確化に
務めるべきである」「目的・目標を関係者間で共有すべきである」と私は考えています。積み上げで
はなく目的・目標から逆算することが私の基本的な発想です。なお、「人材育成(研修)の目的・目
標は、収斂すれば、経営に役立つ(資する)」と私は考えています。
また、「人材育成(研修)の目的・目標は、組織・企業の業容、成長段階、企業を取り巻く環境、経
営課題等が異なるゆえ、組織・企業個々によって異なる」「目的・目標の設定は組織・企業の実情
に応じて設定する必要がある」と私は考えています。
2.カスタマイズへの挑戦
先に述べたように、「人材育成(研修)の目的・目標は、組織・企業の業容、成長段階、企業を取り
巻く環境等が異なるゆえ、組織・企業個々によって異なる」というのが私の前提です。組織・企業ご
とに異なる目的・目標にフィットする人材育成サービスを提供するために、「その組織・企業というものをよく分からなければならない」、「組織・企業ごとに特注品を提供する(カスタマイズする)必要がある」と私は考えています。
一方で、「組織・企業をよく分かる」、「特注品を提供する(カスタマイズする)」ことは、人材育成
サービス提供事業者としてはコストの増加を招くことになります(収益性の低下)。コストの増加は、人材育成サービス事業者にとって必須である人材育成に関する学習のための投資の抑制に繋がったり、最悪の場合は事業継続の危機をもたらします。「カスタマイズへの挑戦」の“挑戦”には、人材育成サービス提供事業者として、「カスタマイズとカスタマイズがもたらす危機とのバランスをいかにとっていくか」へのチャレンジの意を込めています。
3.教材は実際(現実)の経営課題・業務課題
「どうすれば実際のビジネスの場で活きる人材育成(研修)になるのか?」という課題に応えるべ
く、可能な限り、「実際の経営課題・業務課題を人材育成(研修)の教材として活用すべき」と私は考
えています。「実際(現実)の経営課題・業務課題を人材育成(研修)の教材として活用する」ことは
人材育成サービスする者にとっては、「(実際の課題であるがゆえに解決のストーリが事前に設定
されているのではないため、)解決できなかったらどうしよう」「なーんだ。所詮解決できないんだ(と
受講者に思われてしまう)」などの心配が付きまといます。手間がかかる(コストが増大する)という
ことからも二の足を踏みます。このような心配、二の足を踏むことがあっても、可能な限り、「実際
(現実)の経営課題・業務課題を人材育成(研修)の教材として活用すべき」と私は考えています。
なお、念のためですが、(実際(現実)の経営課題・業務課題
ではなく、)一般的な教材を研修で使用することの効果・メリ
ットを否定しているわけではありません。一般的な教材であ
っても十分有益なものはたくさんあります。
4.人材育成関連機能の連動による相乗効果の発揮
Off-JTは万能ではない(Off-JTには限界がある)。しかし、Off-JTの限界を超えた目的・目標をOff-JTでのみ得ようとしている(そもそもOff-JTでは解決できない問題・課題をOff-JTで解決しようとしている)現実が多々あります。
「人材育成機能をOJTやOff-JT、自己啓発などの単体で完遂させるのではなく、評価制度、異
動・配置、処遇、採用などと、もっと大きく言えば、経営戦略等と連動させ、相乗的に発揮させる」こ
とが重要と考えています。
5.有能なサポーター(支援者)
「まわりに相談できる人がいない・・・」など、人材育成に関して様々な問題を認識し、課題を抱え
ながらも相談したり、意見交換したりする人がおらず、途方にくれている経営者、経営幹部、リーダ
ー、マネージャー、人材育成責任者・担当者の方々とこれまで数多く出会ってきました。私は、この
ような方々に対して、微力ではありますが、少しでもお役に立てればと思っています。実際、人材育
成はもとより、人材育成以外の領域に関する悩み、問題・課題について、その大小を問わず相談に
のっています。“有能な(サポーター)”は重要ですよね。無能なサポーターは迷惑ですから(笑)。相
談できる相手が必要でしたら、またその相手として私(木下)を候補者として想起いただけるようで
ありましたら、気軽にご連絡ください。有能なサポーター(支援者)であることは私の使命です。